ゴー☆ジャス
こんばんは。
金属光沢が美しいメタリフェル。
ミヤマクワガタに近いグループで、インドネシアの島々に生息しています。
全部で7亜種存在しますが、
現在も飼育しているのはサンギレンシスのみです。
原名亜種、フィナエのように90mmに達するようなサイズにはなりませんが、
最も光沢が強く美しいので気に入っています。
まれにサンギール諸島 タフナ島産と表記されている場合がありますが、
最も大きいサンギール島(サンギヘ島)にタフナ(サンギヘ諸島県の首都)があり、
それが該当します。
→タフナ島という島が存在するわけではないようです。
赤みが強いものと、このようにゴールドの強いものがいます。
♀については、赤から赤褐色といったところです。
この姿を見ていると、ほんのりミヤマクワガタの面影が...あるような...
♂は大アゴがとても長いため、
昆虫ゼリーを開封してそのまま与えても、上手に食べることができません。
そのため、カップごと1/4にカットして与えています。
細長い脚をしていますが、これは細い枝先、花の茎にとまって吸汁するためです。
そのためケースにマットを敷いただけのオーソドックスな方式では、
動き回ると頻繁にひっくり返ってしまいます。
カットした鉢底ネットなど、転倒防止材をしっかりと入れてやることも大切です。
見た目によらず幼虫期間、成熟までの期間が短いです。
早ければ半年ほどで羽化し、1ヶ月ほどで後食(羽化後最初の摂食)、
2ヶ月ほどでベストなコンディションに仕上がります。
♀は全部で3匹おり、ペアリングが済んだのは画像の1♀のみ。
順次済ませ、産卵セットへ投入予定です。
ぐりーんえっぐ。
こんばんは。
タランドゥスの産卵セットも解体してみました。
♀は材に穿孔した後、自分がすっぽり収まる程度のスペースを設け、
その周囲を削って産卵しては埋めを繰り返すようです。
1個卵を見つけたら、その周囲の削りカスを慎重に取り除いていくと、
まとまって回収できます。
一連の産卵行動は3週間ほどで終了し、その後♀は坑道の入口の方へ頭を向け、
まるで産座への侵入者を阻み、卵を守るようにしてじっとしています。
今回は15個の有精卵の回収に成功しました。
もう1匹の♀(50mm)に関しては無精卵しか得られませんでした。
同じくらいの数、腐った卵が出てきたため、掛かりが甘かったのでしょう。
そのうち、再セットしてみます。
~1ヶ月後の様子~
こんばんは。
昨年末にセットしたムナコブですが、
ケースに詰めたマットのあちこちに坑道が確認でき、
成虫の姿が暫く見えない状況が続いていました。
1ヶ月経過し、ペアがマット上に出てきていることと、
ケース側面から幼虫の姿を確認しました。
まずは、初回の紹介時に撮り忘れてしまった成虫の個別画像を。
成虫はどちらも当初のようなグリップ力がありません。
目に見えてゼリーが減ることもないため、
ほぼ完全に幼虫時代に蓄えた栄養のみで交尾・産卵し、死んでいくものと思われます。
それでも国産のオニクワガタよりは随分生きますので、不思議なクワガタです。
マレーの虎 ~其の弐~
明けましておめでとうございます。
今年も宜しくお願い致します。
さて、以前マレーアンタエウスの野外品♀(6月入荷)をご紹介しましたが...
その2ヶ月後に入荷したペアもおり、今回はそれについての記事です。
飼育ではなかなか出ないサイズです。
小傷が付いていますが、爪間板も全て付いており、グリップ力もかなりのもの。
野外活動を開始してそう経っていない個体だったようです。
ツノボソはマレーシアでは記録がなく、
♂の大アゴ基部にオレンジ色の毛束があることから、アンタエウスです。
同じく、飼育では出そうと思っても出せないサイズです。
昨年11月、一旦ペアリングせずに材2本+産卵一番でのセットに入れてありましたが、
産卵を確認できませんでした。
♀もまだ力がありますので、もう少し経ってから再セットしてみます。
それでも芳しくなければ、♂とペアリングさせてみましょう...
~掘削工事~
こんばんは。
27日のことですが、タランドゥスのセットを組んでみました。
これまで植菌カワラ材、カワラブロックを使っていましたが、
どちらも芳しくありませんでした。
植菌カワラ材は売っているものがいつ仕込まれたものかわからず、
茸(子実体)も伸びないため、求める堅さになるまでの熟成が難しいです。
ブロックは詰まりが甘く、壊してばかりという感じでした。
そのため、前回ご紹介した通り、カワラボトルと植菌レイシ材を用意しました。
今回は植菌レイシ材からスタートします。
購入後ブリードルームに置いてあったものです。
開封したところこんな感じでした。
材はジューシーで、♀が隠れられる程度の誘導孔を掘るのも簡単でした。
流石は微創研の植菌材...目立つ芯もありません。
デジケースHR-2に、無加水の白樺チップを少量敷き、
♀を潜らせた材を入れました。
ケースは材を入れて多少の余裕があるくらいのサイズが丁度良いです。
ここから2-3週間で産卵は終わり、
♀を取り出して次のセットへ...という流れになります。
もう1袋ある植菌材が尽きれば、今度はいい感じに熟成されたボトルが待っています。
色虫...?
こんばんは。
昨日今日と、降雪情報が相次いていますが、皆様はいかがお過ごしでしょうか。
私は車のワイパー上げ、エアコン室外機の雪ガードを済ませたところです。
幸いブリードルームの温度管理に支障は出ていませんので、
新たにこの虫のセットを組んでみました。
ムナコブクワガタです。
この虫はとても不思議...
羽化後暫くして後食を始め、それからまた暫く成熟させて...
といった過程を必要としません。
シルエットは小さく、ボテッとしたニジイロ、キンイロのようですが、
がっつりとゼリーを食べることを観察できないのです。
ではどうするのかというと、羽化後動き回るようになったら、
そのまま産卵セットに入れればよいのです。
13年ほど前に飼育していたときは、待てど暮らせど後食を確認できず、
仕方なく産卵セットを組み、たった2匹の幼虫が採れただけでした。
今思えば、「まだかなぁ...」と待機していたその期間は、
平均的な羽化後の寿命(半年ほど)そのものでした。
セットはシーラケース様のコバエシャッター中ケースに、
フォーテック様の産卵一番を、メーカー参考値(5Lに300mL)より少し多めに加水し、
7分目ほどのところまでガチ詰め+8分目ほどのところまでフワっと被せ、
その上に転倒防止材として鉢底ネットと水苔をトッピングしたものです。
がっつり数回交尾していることを確認していましたが、とりあえずペア投入しました。
~マット交換~
こんにちは。
9月から10月にかけて産卵させ、1度割り出したところ卵57個を得ました。
その後、親が力尽きるまでセットを続行し、得た幼虫をすべてタコ飼いしたケースが、
マット表面まで糞が目立つ状態になったため、マット交換を行いました。
大ケースを複数用意して、丁度良い密度になるよう分けました。
大型化しませんが、羽化まではあと2-3回のマット交換が必要になるでしょう。